皆さんも毎日耳にする「院内感染」。
あたかも医療機関に落ち度があり発生したかのように聞こえます。
今、歯科も含め医療機関(医療従事者)は「そこまでやるか?」って位に万全を期して
院内感染対策を行っており、現場の人間は体力的にも精神的にも相当に疲弊しています。
それでも報道では「院内感染」と連呼しています。
まあ、それ以外に表現のしようが無いのでしょうけど。
しかし、報道で「院内感染」と出る度に最前線で働く人の心は折れていきます。
歯科の私も同じ思いです。
2020/4/18現在で、感染者数の内、感染経路不明の方が多いのが実態です。
私の想像では、遊興施設や未だにいわゆる夜の街での感染の方が、と思ってしまいます。
注:上記関係者の方をディスる意図はありません。
ならば、例えば、例えばですよ。
もし「外食感染」「スーパーマーケット感染」という言葉があったら
関係者の方は相当に落胆と危機感を覚えるのではないでしょうか。
注:上記関係者の方をディスる意図はありません。
大抵の「院内感染」に医療機関側の落ち度は少ないと思います。
骨折とか他の症状で医療機関を訪れた方がたまたま無自覚感染者だったり、
その方のご家族が濃厚接触者だったり。実際にあるケースです。
最近では「院内感染」と言われない為に、診療を拒否するケースもあるそうです。
何か良い案はないですかね?
「医療機関で起きた偶発的な感染」・・・長いか。
「この上無い感染対策を講じた上での医療機関における感染」・・・もっと長いか。
志村けんさんが御存命だったら、「最初はグー!」みたいに良案を頂けたかも。
おそらくは、多くの医院が抱えている問題かと思いますが、
あくまで当院での話としてお読み下さい。
今、かつて経験した事のない大変な事になってるんですよ。
とにかくモノが無いんです。
モノって何?マスク・グローブ・消毒用アルコール等です。
たまたま私は心配性であることと、セール時にまとめ過剰買いする
性格でしたので、今後もそこそこのストックがあり、
しばらくは診療を続けられそうです。
医院を一般のご家庭に例えて考えてみて下さい。
必要なモノ、食糧・衣類・お子様用品・洗剤・・・・等です。
具体的には、米・塩・肉・魚・オムツ・食器用洗剤・洗濯用洗剤みたいな。
上記のモノの供給が止まったら、生きて行けますか?
普通はなんでも「減ってきたら補充する為に買う」わけですよね。
しかし今は医院は「いかにストックを増やすか」に注力せざるを得ません。
我々医療人は、皆さんのように薬局や量販店でマスクや消毒薬を買うわけではなく
専門の業者から購入するのですが、その業者にも在庫が無い状態です。
当院には4社の業者が入っていますが、大元の輸入・流通が止まった為、
事実上、微量づつしか買えない状態が続いています。
このコロナのご時世ですから、消毒用アルコールの消費量もハンパじゃないです。
医療従事者の感染防具であるマスクも同様、グローブも従前通り頻繁に交換が必要です。
全日空(ANA)さんがCAさんの制服用の布を医療用に提供して下さるそうですが、
まさに、戦争中ですか?って感じですよね。
一応先進国であるはずの日本国を持ってして、医療用マスク・消毒用アルコールが
欠品、不足状態って、ちょっと信じられません。
モノが無い為に、止むを得ず閉めている医院も出始めました。
消毒出来ません、感染防具がありません。じゃあ、閉院するしか無いですよね。
この状態を一刻も早く解消するよう、国の偉い人に切にお願いするばかりです。
暗いブログになってしまい申し訳ないですが、患者さんに知ってもらいたくて
あえて書きました。