Question
5歳の女児です。子供には将来きれいな歯ならびになってほしいと思っています。今は特に気になるところはありません。どういう状態になったら受診すべきですか?
Answer
乳歯列期(子供の歯)からの理想的な成長が、永久歯(大人の歯)の正常咬合に必要ですが、実際は子供の成長発育をみていくとそうなることは少なく、途中で何らかの異常がでてくることがあります。そして成長のある時点で現れた異常が、永久歯の不正咬合(よくない歯ならび・かみ合わせ)につながっていくことがあります。その種類、発生時期は人様々ですが、共通して言えることは、現れた異常に早期に対応し、治療もしくは経過観察をしたいということです。早期から診たい例として、永久歯の生えるスペースがないケース、変な場所(内側など)から永久歯が萌出したケース、習癖(指しゃぶり・舌癖)があるケースなどです。
かみ合わせで言えば、受け口や開咬(歯がかんでいない)などです。これらのうちいくつかは直ぐに治療にかかりますが、いくつかは経過をみて然るべき時期に治療を開始します。早く治療を始めれば早く治り、永久歯になって矯正治療が必ず必要でなくなる、ということではありません。異常な成長発育を防ぎ、永久歯になってからの治療を楽にするのです。
ベストな治療開始のタイミングを見逃さないためには、成長期のお子さんであれば気になるところがなくても定期的な受診をおすすめします。
【お口のお悩み相談コーナーとは】
つくば市を中心に無料で配布されているフリーペーパー「つくまる ~つくばまるごとマガジン~」の中で連載されている『街のお医者さん つくまる相談室』にて当院歯科医師の回答が掲載されています。過去に掲載された記事をバックナンバーとして当院ホームページにて掲載しております。
Question
これから矯正を始めます。歯を抜いて治療すると言われました。できれば抜きたくありません。
Answer
矯正治療には抜歯(抜く)ケースと、非抜歯(抜かない)ケースがあります。
抜歯ケースは、顎が小さい・歯が大きいなどの理由で歯がきれいに並ばず、乱ぐい(ガタガタ)になっている場合、また、上下の歯の前後的なバランスが悪い場合(極端な出っ歯、受け口など)です。ガタガタの程度、出っ歯や受け口の程度によっては、歯を抜かないで顎を拡げるなどして治療しますが、限界はあります。その限界をこえて治療して一時的に満足できても、いずれ後もどりをしてしまいます。
歯を抜く場合は、抜くことによりかみ合わせがよくなり機能性が向上する上、審美的にもよくなる場合です。
もちろん我々もなるべく抜かないで治療したいと考えています。抜歯・非抜歯のボーダーラインのケースは歯を削るなどして抜かないで治療できることもあります。
矯正は長期にわたる治療ですので、よく相談して納得してから始めてください。
【お口のお悩み相談コーナーとは】
つくば市を中心に無料で配布されているフリーペーパー「つくまる ~つくばまるごとマガジン~」の中で連載されている『街のお医者さん つくまる相談室』にて当院歯科医師の回答が掲載されています。過去に掲載された記事をバックナンバーとして当院ホームページにて掲載しております。