Question
最近、前歯に白く濁ったようなところがあることに気づきました。以前はなかったと思います。むし歯でしょうか?
Answer
これは「初期むし歯」の可能性があります。奥歯だと溝が茶色になる、前歯だと表面が白く濁るなどの変化がありますが、見た目にはわかりにくく、また痛みもありません。これが進行すると穴があいてしまうむし歯となり、削って詰める処置が必要になります。初期むし歯はザラザラするものの穴はあいていない状態なので、削らないで経過をみていくことになります。この段階であれば、毎日のセルフケアで歯を修復し進行をくい止めることができるし、元のように改善することもあります。初期むし歯を修復するにはフッ素が有効です。フッ素入りの歯磨き粉やジェルの使用、歯科医院で高濃度のフッ素塗布などです。また油断をすると進行してしまうので定期的にチェックしてもらって下さい。
初期むし歯になってしまったのには原因があります。多くは歯みがきの仕方に問題があるでしょう。他に食生活に問題がないか、フッ素を有効に使っているかなどいろいろな角度から考えてみる必要があります。
【お口のお悩み相談コーナーとは】
つくば市を中心に無料で配布されているフリーペーパー「つくまる ~つくばまるごとマガジン~」の中で連載されている『街のお医者さん つくまる相談室』にて当院歯科医師の回答が掲載されています。過去に掲載された記事をバックナンバーとして当院ホームページにて掲載しております。
毎日のう蝕予防の習慣化に適したフッ素濃度450ppm(原液)の洗口液です。 |
Question
二人の子供がいます。同じように歯みがきをしているのに、兄はむし歯がなく妹にはたくさんむし歯があります。この違いは何でしょうか?
Answer
ご兄弟で来院されている方をみると、たしかにむし歯の数に大きな違いがあることがあります。そもそもどうしてむし歯になるのでしょうか?むし歯には、以下の4つが関係します。
- むし歯菌の数・強さ
- むし歯菌の餌になる糖分
- むし歯菌に抵抗する強さ
- 時間
同じように甘いものを食べ、同じように歯みがきをしていても③の違い、つまり唾液の性状や量、歯の質、歯並び、フッ素の使用の有無などにより違いがでてくるのです。
唾液は食べかすや細菌を流したり、細菌の繁殖をおさえたり、むし歯予防にとても大切です。唾液の量が多く、唾液の力(中和作用)が強いほどよく、反対に量が少なく力が弱いほどむし歯になるリスクは高くなります。磨いているのにむし歯になりやすいと感じている方は、唾液の量が少なく力が弱いのかもしれません。
でもこのように不利な条件の方も、それに合わせた予防をすれば心配することはありません。歯並びに合わせた歯みがき練習、歯科医院での定期的なクリーニングとフッ素塗布を受け、おやつや甘い飲み物の取り方に注意しください。むし歯になりやすい方でも、むし歯ゼロは可能です。
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