こんにちは、歯科医師の山田です。
最近話題のロイテリ菌についての本を読んだので紹介したいと思います。
著者によると、私たちの健康に大きく影響するは体内常在菌(善玉菌と悪玉菌)のバランスであり、そのカギになるのがロイテリ菌であるというのです。
ロイテリ菌とは、ヒトの母乳由来の乳酸菌で、数多くのプロバイオティクス(有益性が科学的に証明されている生きた微生物)の中でも、優れた効果とエビデンスが確認されているそうです。現在ロイテリ菌には、大きく分けて「プロテクティス株」と「プロデンティス株」との2種類があり、「プロテクティス株」は腸内で悪玉菌が増殖するのを抑制し腸内の細菌バランスを健康的な状態にする働きがあり、「プロデンティス株」は口腔内の細菌バランスを保ち虫歯や歯周病の予防に役立つとのことです。
多岐にわたるロイテリ菌の魅力に
□ヒトの母乳由来だから安心・安全
□定着性がよい(体内にすみつき、増殖しやすい)
私たちがよく耳にするプロバイオティクスで体内で継続して増殖できる菌はほとんどないのに、ロイテリ菌は体外からとり込んでも腸管にコロニーをつくり増殖することが確認されている。
□全身のさまざまな疾患や症状に応用できる
□天然の抗生物質をつくる優れた力がある
天然の抗生物質である「ロイテリン」をつくりだし、虫歯や歯周病の原因となる悪玉菌やピロリ菌を直接攻撃する。
□免疫システム全体に働きかけて、体を丈夫にする
□副作用の心配が一切ない
(ただし、安心して利用できる反面、微生物の働きを利用するので、薬のような切れ味のいい効果や速効性はない)
□確かな科学的根拠(エビデンス)がある
□国際的な臨床利用実績がある(医療機関でも使用されている)
スウェーデンのすべての大学附属病院・民間病院の3分の1でロイテリ菌が推奨・導入されている
があげられています。
ロイテリ菌が日本で浸透していくかどうか、みていきたいと思います。
あなたは、この「5%」という数字が
歯医者の何の数字か想像つきますか?
消費税は8%だし、うーーん。
これは、日本の歯科医院約6万7千件のうちCTを保有している歯科医院の割合です。
国内で5%しかCTが導入されていないのはなぜでしょう?
それは最新技術の機器導入には多額の設備投資が必要となるからです。
そして、投資の裏には一般的には回収という目的があります。
つまり、患者さんから自費でお金を頂くということです。
しかし情熱保険診療の当院でも意を決してCTを導入しました。
CTは通常はインプラント等高額自費診療に必要な機器です。
でも当院では、保険適応範囲内でしかCT撮影を行いません。
保険適応には制限があり、何でも保険でCT撮影可能ではありません。
現状では、
①難治性根管治療の原因を確かめる為。
つまり、根っこの治療が長期間多回数行っても治らない場合に
実は何か治らない理由が有るのではないか?確かめる場合。
②下の親知らず歯の抜歯を行う際に神経との位置関係を確認する為。
つまり、通常のレントゲンでは親知らず歯の根と神経の3次元的
位置関係の判別が困難で、リスクの判断も困難な場合です。
(*その他、特殊な場合もあります。)
いずれも保険適応ですが、保険を使っても3500円位かかります。
しかし、当院では本当は別の理由でCTの導入に至りました。
当院で導入したCT装置は通常のレントゲンも撮影可能な複合機で、
その通常のレントゲンが、とてつもなく鮮明な画像が得られるのです!
しかも最新機器なので被爆線量も大幅にダウン!
要は、通常使うレントゲンの解像度UPが主たる目的で
CTはオマケで付いてきたような感覚。
故にCT撮影は月に数回で、宝の持ち腐れですが
イザというときに、CTが有ると無いとでは違います。
「大きな病院へ行ってCT撮ってきて下さい」と
言わなくて済んでしまうので。winwin!