つくばデンタル
先日、外国人の患者さんがお見えになりました。
その方のレントゲン撮影した所、100人の日本人歯科医が居れば
99人の日本人歯科医が「手を付けたら歯の神経を取ることになる」と断言出来る症例でした。
しかし、その方の希望は「歯は削りたくない、神経を取るのも嫌だ」でした。
そして、自らレントゲン写真を指差しながら「ここは削って良いが、ここはダメ」と
自己診断、治療法までご希望されました。
さらに、○月○日まで疼痛が出ないようにして欲しいと。
そんなの無理ですよ。
また、どこのお国の方かまでは聞きませんでしたが、
欧米の歯科医は1日3〜5人程度の診療をすれば十分な診療報酬が得られます。
じっくりカウンセリングをしてお互の同意の元に診療出来ます。
しかし、日本の現在の保険制度では1日に最低でも30人は診療しないと
医院経営が困難です。アズローマンズドゥーですよ。
さて、その方の当日の診療はどうなったか。
手を付けたら、ご希望される結果が得られないと判断し、
本当の応急処置(進行度めの薬剤塗布)で終わりました。
と言うより、丁寧に御説明してお帰り頂きました。
心から申し訳ないと思っていますが、歯科医師の専門知識による診断、
それに沿った治療方法にご納得頂けない場合は、歯科医側として手も足も出ません。
誤解して欲しく無いのは、当院の方針に従え!と行っている訳ではありません。
歯科医師側も責任の持てない治療は出来無いのが実情なんです。
例えば実際には大きな虫歯で神経が死んでいる為に痛みがない。
すると、ちょいちょいっと穴を埋めてよと当然思うでしょう、当たり前です。
しかし、歯科医は症状、レントゲン写真(画像診断)、各種検査から、
そうではないと判断します。
もちろん、歯科医の説明を受け治療を受けずに他院でセカンドオピニオンを受けても
良いと思います。当院ではむしろ推奨します。
少し辛辣な内容でしたが、実際に治療を実行するには歯科医側も相当な覚悟を持って
ご提案させて頂いているとご理解下さい。
あなたご自身のお仕事を思い浮かべて下さい。無理難題を希望された経験もお有りでしょう。
同じ事です。
とは言うものの、当院では常識の範囲内で精一杯の患者さんファーストを目指しています。
ご了承ください。